みなさん こんにちは
かずきです。
最近、マスコミでは学校の先生不足が報道されている一方で小学校、中学校、高校で不登校をしているまたは経験している生徒は依然と増え続けていますし減る様子もありません。ただ、なぜ、こんなに小学校、中学校、高校で不登校が増え続けているのかが気になりませんか?今回は私が学校で働いた高校と関りのある(った)中学校の経験を基に書いてみようとおもいます。私自身は不登校の生徒を担当していたこともあるのですが、本人の希望通りにきちんと大学(関西で言えば難関国公立大学、難関私立大学も含め)一般入試で進学させた経験もあります。独自の個人的な意見も入っていますので閲覧にはくれぐれもご注意ください。
そもそも不登校とは?
→不登校とはあまり学校に来れていないイメージをお持ちの人が多いような気がします。文部科学省の調査では「不登校児童生徒」とは「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義されています。今回は、この文部科学省の定義を不登校の定義とします。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/futoukou/03070701/002.pdf
不登校の人数に関しては小中学校で346,482人、高校では68,770人なのですが年々増加傾向にあります。不登校の原因は人によって様々ですし、様々な要素が絡み合っていることもあります。
高校で不登校が増える原因は(家庭)?
→高校で不登校とは言えども高校から不登校になるパターンと中学校から不登校で高校でも続いているパターンがあります。原因は人それぞれなので何とも言えない部分があるので私が見ていて不登校の原因として多いのではと思われる部分を書いてみます。
家族関係が不和や異様になっている
→家庭にもよるので一概には言えませんが、両親が不和だったり両親と子どもの関係性が悪いとこどもが不登校になっている可能性が高まったりしています。特に、親がアルコール中毒や依存症になっていたり、母もしくは父が家庭外で不倫したりしていると家庭内の関係が悪くなり結果としてこどもが不登校になっていることがあります。あとは、親が病気になっていて親の介護をするために不登校になってしまっていることもあります(ヤングケアラーみたいな状態)。
親が離婚した
→親の離婚の理由にもよるのかもしれませんが、親の離婚はお子様によくない影響を与えることが多かったりします。特に、親の離婚後にこどもと片親の関係が悪いとこどもに精神的なダメージを与える可能性があります。
親が過保護すぎる
→親がこどもに言うのは親なので分かりますし、親だからこそこどもにはなるべく茨な道ではなく安心安全な道を通ってほしいのはよく分かります。ただ、親が過保護すぎてあれこれこどもにアドバイスをするとこどもは委縮していますしこどもも反発します。特に、進路関係はデリケートで親がこどもに将来こうなってほしいというアドバイスをしすぎると子ども側からすると押しつけになってしまうことがあります。押しつけがすぎると、子どもが逆にしんどくなってしまいます。
高校で不登校が増える原因は(学校)?
→ここまでは家庭のことが原因で高校で不登校になっている状況を説明しましたが、家庭環境がよくても学校が原因で不登校になるパターンがあります。
学校の授業についていけない
→高校になると学校によっては中学校とは違い授業の進度が格段に早くなることがあります。予習、復習が必須になる場合があるのですが、自分の持っている学力と学校の授業のレベルにギャップが大きくなってしまうと学校の授業についていけなくなってしまいます。学校の授業についていけなくなり定期テストでも欠点ばかりになると自尊心がガタガタになってしまい、先生には欠点を何とかしてほしいと言われますし、周りの友人や学校に行くのがしんどくなっていきます。このしんどさが蓄積された結果不登校になってしまうことがあります。
いじめ
→学校でのいじめも最近はSNSというツールがあり表面化しにくい傾向にあります。いじめも陰湿になっていたり場合によってはクラスの人が知ることができるグループでいじめを行ったりして先生たちが気づいたときには既に遅しなんてこともあります。あとは、先生が学校でいじめが起きていても見て見ぬふりをしている場合もあります。この場合にはいじめがエスカレートして被害を受けた生徒が不登校になってしまうこともあります。
先生との相性
→先生と言えどもやはり人間です。先生との相性がある程度悪いのはあると思うのですが、先生が残念ながら陰険でいじめみたいことを生徒に仕掛けてくることもあります。あとは、生徒側が先生に対して反抗的な態度を取ったり嫌味を言ったりなんてこともあります。やはり、人間は平等とは言えども、先生と生徒の立場ではどうしても立場があります。生徒が先生と仲が悪いと進路の相談や進路の決定の時にやりにくくなってしまい、最悪の場合は学校に行きにくくなってしまいます。
高校で不登校が増える原因は(個人)
→高校で不登校が増える原因は家庭だったり学校の要素もあるということ説明をしました。もちろんこれらの要素もあるとは思うのですが個人の性格にもよる部分があったりします。
性格
→人間は生まれた環境やその後の環境や経験によって様々な性格が形成されますので性格は人それぞれだったりします。凄まじい完璧主義、内向的、自己肯定感が低いと不登校になる傾向にあると考えられます。くれぐれもお伝えはしておきますが、完璧主義、内向的、自己肯定感が低いことが悪いのではなく時と場合によって柔軟に対応しないと自分がしんどくなってしまう可能性があります。
こころの不調
→心の不調(発達しょうがい、HSP、うつの症状)があると不登校になってしまうことがあります。なので、体の不調同様に心の調子も良くしておくことをお勧めします。
不登校に対してどうすればいいの?
→自分のお子様が自分がまさか不登校になるなんてって意外に思われる方やお子様が不登校になって慌ててどうすればいいのかと思って様々なセミナーやカウンセラーに駆け込むケースがあります。本人よりも親が不登校に対して心配になっていることもあり親の心配がお子様に伝えてかえって人間関係が悪くなってしまっているケースが散見されます。近所の目が不安でという親の気持ちもわかりますが、世の中を見渡せば高校では68,770人、もっと言うと数字化されていない人数を含めるともっとたくさんいると考えられます。思っている以上に不登校の人数が多いということなので、あまり気にされなくてもいいと思います。
押し付けない(過干渉にしない)
→不登校は世の中には増えてきています。不登校になったからと言って命がとられるわけでもない。大学に進学できないわけでもないですし就職ができないなんてことは特にありません。なので、慌てて不登校を改善しようとする必要はありません。むしろ、逆効果になる可能性があります。大切なのは不登校だけどどのようにするのかがよっぽど大切だったりします。親のスタンスとしてさりげなくお子様に声掛けをして進路に導くのがいいと考えられます。
高校進学なら不登校の多い学校に行く
→状況にもよりますが、高校進学前に不登校であるなら、不登校の子が多い学校に行くのがいいのかと思います。一例としては通信制高校にになったりします。ここでするとまずいことがあって、それは、中学校で不登校だったけど高校で一念発起してバリバリの進学校(朝から夕方、下手すれば夜)に行くことです。というのは、原因にもよりますが中学校が不登校の場合、上手くいけばいいのですが、高校で大幅な変化のあることをすると後に歪みがきて精神的にも体力的にもしんどくなることがあります。但し、私の経験上になりますが、(私立)中学校の成績が悪くて不登校になってしまって、高校で一念発起して進学校に行くのは中学校の知識の蓄えがあるのか上手く行く場合があります。
但し、私立の通信制高校は学費が高いというデメリットがあるので公立の通信制高校、定時制、それに準じた高校に先に通って途中から私立の通信制高校に通うのが学費をおさせるコツだったりします(人にもよるので、注意は必要)。
実際のところ不登校ってそんなにやばいの?
→不登校についてはあたかも世の中の一部の人が大変なこと?のではという目で見ていることがあるのですが、実際のところ、どうなのかというのはあまり語られていません。別にそうでもなかったりします。人によるとは思いますが、今回は私の経験談を基に語ってみようと思います。
大学進学について
→不登校って特別なものだったり大変なこと?と感じていることもあるようですが、私がみた経験を基に不登校の生徒ってこんな感じを説明しようと思います。私自身不登校って学校に行っていないから成績が低いんでしょという質問が来るのですが、不登校=学力が低いっていうことは決してありません。最近だと様々な勉強方法が充実しています。例えば、不登校の生徒でもスタディサプリで勉強することで学校の勉強を補って、大学も国公立大学に合格して通っています。
就職について
→形態を問わず、本人に就職する気があれば就職することができます。状況や希望する就職先にもよるのですが、スタートが正社員の場合もあれば派遣、アルバイトからになることもあります。あとは、心の不調が目立つようだと就職が難しくなることがあるので注意は必要があります。ただ、長いブランク(進学、留学、世界一周の放浪などの目標や理由がある場合は除く)がある場合には就職のやり方を変えたりする必要もあるので注意が必要です。
まとめ
→高校で不登校には中学校からの不登校の続きみたいなこともありますし、様々な要因や性格もあったりするので一概には言えません。親の気持ちも分からないではないですが不登校は世の中には案外いますし、年々不登校の人数は増加傾向です。進学も本人の気力があれば進学もできますしインターネットの発達した世の中では勉強のツールが山ほどあります。就職活動も似ている部分があります。ただ、注意しないといけないのは長いブランク(進学、留学、世界一周の放浪などの目標や理由がある場合は除く)があると就職活動が難しくなる危険性があるので注意は必要です。そういった時は1人で抱えずに様々な人に相談してもらうのがベストです。
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