最近、とある生徒から総合型選抜とは何かを聞かれたので、今回は総合型選抜について分かりやすく説明しました。
総合型選抜(旧AO入試)とは何か?
簡単に言うと、大学・短大・学部が決めている「入学してほしい学生像」に適合している人物を採用する方式です。少し前だと、AO入試と呼ばれていました。そして、このAO入試を本音で一言で言うと、何か得意なことで突出している人が受験できる入試と思っていただければいいのではないかなと思います。あと、この入試は基本的に専願ですので、合格後に他の大学を受験することができません。実は、現役生だけでなく浪人生も出願できたりします。
私立大学では大概行われています。但し、気をつけないといけないのは、指定校推薦入試や公募推薦入試よりも合格できる人数が少なくなっていることがあります。また、あまり知られていなかったみたいなのですが、国立大学でも総合型選抜(AO入試)は行われています。但し、様々な高校が国立大学の総合型選抜について知り始めているので難易度は上がっています。
各学校によって全然違うので一概には言えないので、自分の志望校については必ず各自で調べていただく必要はあります。今回は総合型選抜の出願資格(出願要件も今回は含めます)、出願書類、入試科目を大きく分けると国立大学と私立大学の2つになるようなのでこの形で説明します。
AO入試の出願資格
私立大学
→ 私立大学によっては評定平均値が必要になったりしますが、不要な私立大学も多いです。受験資格も特には設けていない場合もあります。
国立大学
→ 国立大学だと評定平均値が必要になる可能性が高いですし、偏差値の高い国立大学だと評定平均値が4.5以上になってくることもあります。また、出願時にTOEFL、英検2級(準1級の場合もある)、IELTSなどの英語技能試験の写しを提出させてくる大学もあります。なので、これらの英語技能試験を受験が必要な場合は高校3年生の7月までに受験を完了させておく必要があります。あと、英検はたまにSCBT(インターネット受験)だと出願できない国立大学もあったので注意が必要です(たぶんそういう大学は少数だと思います)。
AO入試の出願書類
これはあまり私立大学と国立大学とで差がないので書いておきます。但し、大学によって違うので必ず自分で確認して下さい。
- 調査書(各高校が作成)
- 志望理由書
- 活動実績報告
- 活動実績証明書
- 志願者評価書(各高校が作成)
- 各大学が求めている事前小論文など
だいたいの大学では①~④が求められることが多いです。
これらの出願資格と出願書類を基にAO入試の1次選考が行われます。そして、1次選考に合格すれば2次選考に行く形になります。ここでかなりの人数が不合格になります(大学にもよります)。大学にもよりますが評価基準はこれまでの実績とどうして、本学の○○学部(例えば理学、工学、経営)を志望したのかが相手にしっかりと分かりやすく書けているかがポイントになります。
AO入試の2次選考の入試科目
私立大学
入試科目は実際に大学に行って、小論文と面接のところが多いです。プレゼンテーションのところもあります。但し、最近は時代の流れもあって、ある講義を聞いてそれに対してのディスカッションだったりすることもあります。あと、体育系や芸術系だと実技をしたりしないといけないところもあります。
国立大学
入試科目は実際に大学に行って、小論文と面接のところが多いです。プレゼンテーションを課す大学も増えています。そして、その後に共通テストを課しているところが非常に増えています。なので、国立大学のAO入試の2次選考の入試科目は実は共通テストを勉強しておく必要があります。ちなみに、小論文と面接でいいことが書けても共通テストで不合格になることがありますので注意してください。共通テストの目安は一般入試の合格ラインと同じの認識でいたほうがいいですが、必ずオープンキャンパスなどで確認はしましょう。
AO入試のメリット
私立大学の場合は何と言っても教科(英語、数学、国語、理科、社会など)の勉強をしなくても早い時期に入学を決めれることではないのかなと思います。コスパは私立大学だとよかったりします。国立大学だと2次試験が小論文と面接になるので、共通テストをしっかりとしておけば合格できることではないのかなと思います。あと、少々共通テストが少しくらい悪くても入学ができたりすることもあります。
AO入試のデメリット
準備がなによりも面倒です。得意なことで突出している人が受験できる入試になるので、得意なことがないと受験は難しいし合格が困難です。あと、人気校は倍率が高く、逆に一般入試の方が簡単な場合もある。それと、AO入試に特化すると不合格になった際に一般入試に向けての修正が非常に難しいです。
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