みなさん こんにちは
かずきです。
この時期になると、公立に通う中学生は志望校に向けてどのように進路を進めていけばいいのかを考える時期になります。私立高校も検討する人も多いと思うのですが、私立高校って宣伝も上手なので、特進コースと普通コースオープンスクールで言われていることが本当なのかなって思う人も多いと思います。今回は私立高校(3年制)の特進コースと普通コースで何が違うのかについて暴露レベルで説明していきます(もちろん、呼び方は各私立高校によって違う点はご了承ください。レベルによっても全然違いますが今回は私立高校でも偏差値50~62くらいを想定しています)。
そもそも、私立高校の特進コースと普通コースは何が違う?
→高校にもよると思いますが、私立高校の特進コースと普通コースの違いって何と聞かれると、特進が大学受験に特化して難関国立、公立大学、難関私立大学を目指していて、普通コースは指定校推薦入試やAO入試などの推薦入試で大学進学をするというイメージをお持ちではないでしょうか。これ自体は間違っていないのですが、実は高校の中から見ると私立高校の特進コースと普通コースって様々な部分で違ったりしますのでこれらの違いを明らかにしようと思います。
授業のスピードと教材について
→私立高校の特進コースは東大、京大、阪大などの難関国公立大学や早稲田大学、慶応大学、上智大学などの難関私立大学を目指していることが多かったりします。なので、高校1年生から難関国公立大学を目指すカリキュラムになっており、5教科7科目を勉強するスタイルになります。授業も早く宿題も山盛り出てきますし、確認テストも何回か行われます。結果、本人が勉強の内容理解ができていないため、授業についていけず宿題が溜まってしまい、定期テストの点数も悪くなってしまう負のスパイラルに落ちてしまうこともあります。最終的には大学受験はおろか不登校になってしまい退学を余儀なくされることもあります。あと、私立高校の特進コースは相当勉強する必要があるので体力も必要です。
一方で、私立高校の普通コースはMARCH、関関同立、日東駒専、産近甲龍の要は難関も含めた私立大学を大体目指します。なので、高校2年生から高校3年生の間は文系なら国語、英語、社会(数学の時もある)、理系なら、数学、英語、理科を学びます。3教科に重点を合わしているので授業のスピードは普通かむしろゆったり目です。ただ、普通コースから一般入試で難関私立大学に合格するのは大変なので、指定校推薦入試で進学するのが前提だったりもします。
教科書に関して言えば、私立高校の特進コースと普通コースで同じ学校なのに使っている教科書が違うということがあります。ただ、最近は私立高校も予算カットのために特進コースと普通コースで教科書を特進コースに合わせています。ただ、授業で使うサブテキストに関しては特進コースが圧倒的に量が多いです。
教員の配置
→教員の配置に関しては学校にもよるかもしれませんが特進と普通コースで違います。どのように違うのかと言えば、特進は高学歴や指導力のある先生、進学実績の作れる先生、若くて教員として働いて数年が経過した先生を授業に割り当てることが多いです。多くの場合は常勤の先生か教諭になります。逆に、普通コースでは常勤の先生か教諭よりも新卒の先生、年配の先生、非常勤の先生を割り当てることになります。それと、特進コースで体力的、精神的に疲れた先生を普通コースに割り当てることもあったり、精神的に問題のある先生を割り当てる場合もあります。
推薦入試の枠
→指定校推薦入試の枠に関しては普通科に重点を置きます。なぜなら、私立高校の構造が特進が一般受験で合格者を増やし、指定校推薦入試の枠を増やして普通コースの生徒が進学できるになっているからです。そうじゃないと、私立高校の普通コースにメリットがなくなってしまいます。ただ、特進コースに関して言えば、国公立大学の推薦入試は共通テストが必要になる大学があるので、特進が優先になっていることもあります。公募推薦入試は特進でも受験資格はあります。
成績について
→実は、特進と普通コースでは成績の付け方が全然違います。というのは、特進だと一般入試を受験するので定期テストがどんなに難しくても学校の成績のつけかたは気にしなくていいのですが、普通コースになると指定校推薦入試がメインになってしまうことが多いので、テストの平均点が何点から何点までにしないといけない制限があったり、生徒全体の成績の評定平均がなるべく3以上になるようにしてくださいという要望があったりもします。私が見たので驚いたのは学年の平均成績を4.0以上にしてくださいでした。なので、成績については普通コースの方が特進コースよりもより点数の高い評定平均になっています。
部活について
→特進の場合は普通コースに比べて授業時間が長くいこともあり、部活に入れない場合はあります。ただ、最近は自称進学校の私立高校でも部活と勉強の文武両道を推奨するために部活に入れる場合もあります。ただ、特進の場合は普通コースよりも部活の練習時間が短くなることが多いので部活で進学や就職を考えている場合には普通コースをおすすめします。
クラスの雰囲気について
→特進コースの場合は勉強が重点的になるので、比較的に大人しい生徒が多い印象です。授業崩壊はよっぽどじゃないとしません。ただ、偏差値でマウントをとりたがる中途半端な陽キャな生徒がいます。一方で、普通コースは指定校推薦入試で大学進学狙いの生徒、特進に入れなかった生徒、スポーツ推薦入試で大学進学狙いの生徒など様々な種類の生徒がいます。なので、担任の先生のクラス運営や教科担当の先生が授業運営をしくじるとクラスが崩壊しかかることが意外にもあります。陽キャの生徒や部活に加入する生徒の割合も普通コースの方が多いです。あと、普通コースの方が授業中に寝ている割合は高めです。
私立高校の医歯薬コースはどんな感じ?
→最近、私立高校の中には特色を出すために医歯薬を目指すためのコースを設けている場合もあります。医歯薬コースに関しては入試の難易度も高く、社会的な評判を得ることもできるので特進よりも手厚いです。先生も難関国公立大学や難関私立大学出身の先生で構成されています。学校によっても手厚さが違うのですが、医歯薬の予備校や大学と提携して現場を実際に見学し体験したりもできます。あとは、医歯薬のための大学受験指導はもちろん小論文や面接対策もしてくれることもあります。但し、こういった指導が医歯薬コースなのに有料になっていることもあるので注意が必要です。
こういう私立高校ってどこに実際進学するの?
→そうは言っても、実際にどのコースのどの生徒がどういうところに進学しているかって合格実績をみてもなかなか分かりにくかったりします。なので、今回は私の私立高校で教えていた経験を基に書いてみたいと思います。
特進コース
→学校にもよるかもしれませんが、とある1学年特進100人くらいの高校を事例に挙げると実際に関西の国公立で言うならば京都大学、大阪大学、神戸大学、大阪公立大学、大阪教育大学に行くことができるのは上位15人くらいです(ここには現役と浪人を含めたイメージ)。京都大学に関しては残念ながら浪人が多いのが印象です。最近は推薦入試があるので国公立大学の医学部にたまに合格することがあります。残りは他の国公立大学ですが、そんなに多いわけでもなく上位30名くらいになります。関関同立をいれても、60人くらいになります。よく、関関同立180名とかなっている学校もあるやんと思いますが、複数合格している場合があるだけなのでそういう数値にイメージとしてなります。残りは、産近甲龍や摂神追桃になります。なんか、イメージとは違うなと思った人も多いみたいですが、そんなもんだったりします。
普通コース
→普通コースは指定校推薦入試を前提としていることが多いので、実際に関西の国公立で言うならば京都大学、大阪大学、神戸大学、大阪公立大学、大阪教育大学に行くのはレアですし、関関同立も一般入試で合格というのはいるにはいますが、指定校推薦入試前提と言うこともありほぼいません。それよりもむしろ、指定校推薦入試で行くことになりますので、上位10名は関関同立がとれて、その次くらいが産近甲龍、摂神追桃になっていることが多いです。
結局、私立高校の特進コースと普通コースどっちがいいの?
→結論、私立高校の特進コースと普通コースのどっちがいいのかと言えば人それぞれだと思います。ただ、個人的に、模試も含めた実力テストが苦手で定期テストが得意なら普通コースはめちゃくちゃありです。但し、高校入学前に普通コースの人数とオープンスクールで指定校推薦入試の枠の数(理系と文系の両方)と模試で言うとどのくらいのレベルの生徒が実際に合格しているかを確認する必要があります。実は、同じ大学の指定校推薦入試でも高校によって入るレベルが全然違うということは普通にあります。 一方で、本番に強いとか実力主義が向いている人は特進コースが向いています。それと、難関国公立大学や難関私立大学の受験であれば授業レベルの高い特進がよかったりもします。
まとめ
→私立高校の特進コースと普通コースは学校によっても違うので一概には言えませんが、自分の得意な方で行くのが得策だと思っています。指定校推薦なら評定平均値が高い普通コースですし、難関国公立大学や難関私立大学なら特進コースになります。
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