みなさん こんにちは
日本では大学卒業後に就職するコースが一般的になっており、大学院ってあまり行く人が多くないのが現状です(一部の理系学部は除く)。ただ、高校生には知られていないですが、卒業論文や大学生活を通じて研究をもっと深めたいと思うようになると大学院という選択肢が出てきたりします。ただ、具体的に大学院ってどのように下準備をして受験すれば後悔せずに済むかが書かれていません。今回は自分の所属している大学から違う大学院に行く具体的な方法に関して説明してみようと思います。
大学院の前提
→大学院は自分のテーマを研究して極める場所だと思ってください。大学院は修士課程と呼ばれる前期課程の2年と博士課程と呼ばれる後期課程の3年の合計5年間があります。就職活動するなら修士課程である前期課程の2年が非常におススメです。というのは、博士課程までいくと修了する頃には27歳くらいになっていて企業から年齢がいっているのと思われる可能性が多いからです。あと、大学院に行くときに紹介があるならば紹介で行くと受験の時も楽ですし、入学後もスムーズにいきます。
大学院の受験の前に偏差値に惑わされない研究室選びから
大学までは偏差値で選ぶことが多いかもしれませんが、大学院になると研究室によって色が全然違いますし、偏差値が高いからと言ってその分野が強いかどうかは別問題です。更に、研究室の研究面や政治力が強いところだと企業にパイプがあったりして、大手企業に入社が容易だったりします(一部の理系学部と一部の文系学部)。なので、自分のやりたいテーマで大学院を選ぶことをお勧めしますし、偏差値だけで選ぶのは後々のことを考えるとおススメはできません。但し、修士の一般企業就職(文系)は学歴フィルターが残っているところもあるので、偏差値で選ぶのもありかもしれません。
研究室の先輩や先生に聞いてみて、それでもだめならインターネット
→ まずは、自分のやりたいテーマを基に研究室の先輩や先生にどこの大学院がいいのかを尋ねてみることをお勧めします。というのは、大学って学会などを通じて他の大学と意外に関係があったりするからです。ただ、海外の大学に在籍していたり、日本の大学でも他人に頼れないっていう人もいると思うので、そういう人におススメなのが実はgoogle scholarで自分のテーマを調べてみたり、気になる大学の先生の名前を調べてみることです。そうすれば、何となくその大学院の研究室や先生の雰囲気が何となく見えてきます。それを複数人の大学の先生でしておくと比較することができるのでお勧めします。大学院説明会に行くことが可能でしたら、大学院説明会に行くこともおすすめします。
実際に大学の先生に会ってみる
→何となくその大学院の研究室や先生の雰囲気が分かったところで、大学のホームページから研究者情報に行きましょう。すると、そこにはその先生の学歴、研究実績、賞罰まで様々なことが書いてあります。ここでチェックしておきたいのはこの大学の先生が博士課程まで受け持つことができるのか、それとも修士課程までしか担当できないかです(この表記がない大学もあるので注意が必要で分からなければ何らかの方法(大学の事務室に確認)で確認しましょう)。大学にもよりますが、修士しか担当できない先生につくと、博士に行きたいときに研究室を変えないといけない覚悟がいるからです。これらの情報を踏まえたうえで、大学の先生に一度会ってみましょう。大学の先生に会う際なのですが、大学の先生に直接アポイントメントをとってもらっても構わないのですが、大学の先生によっては忙しすぎたりそもそもメールが1日100件以上来るので見ることができないってことがあります。なので、おすすめは事務室に連絡を通して大学の先生とアポをとることをお勧めします。
大学院の受験について
→大学院の受験ってどうやって受験すればいいのかについて詳細に書かれているものが少ないので書いておきます。
暗黙の受験許可を事前にもらっておく
→実際に大学の先生に会うと、研究テーマのことだったり、志望動機だったり、将来何をしたいのかを聞かれます。その時に、大学の先生から研究テーマが少し違うねとか研究室では性格的にちょっと厳しいとか言われることがあります。これ、大学の先生特有の遠回しの表現の場合なのですが、こういう場合に大学院を受験すると不合格になることが高確率です。というのは、この遠回しの発言の直接的な意味はあなたはこの大学のこの研究室に入ることができないと言っているからです。逆に、大学の先生から受験したらどうだろうかと遠回しに言われて、大学院を受験すると合格する確率がかなり高いです(くれぐれも100%合格する保証はありません)。あと、日本の大学にいる外国人の場合は適当に受験したらと言ってくることがあるので注意は必要です。
大学院入試の過去問を入手しておく
→ 大学の学部であれば、赤本や予備校が出版しているもので受験対策ができるのですが、大学院の受験になるとそういうわけにはいきません。大学院の入試問題を大学院説明会でもらえる大学もありますが、そうではない大学院もあるのです。その時には、だいたいの場合は事務室から図書室に大学院の入試問題の過去問が置いてありますので、見に行くことを強くお勧めします。大学院によってはコピーがとれますので10円玉か100円玉をたくさん用意してコピーしておきましょう。
大学院入試の素朴な疑問
→大学院入試までにこういうことをしておくことをお勧めしますよということを書いたのですが、実際に気になることも多いと思いますので質問に答える形でまとめてみました。
卒業論文をかいていないが、大学院に入学することができるのか?
→卒業論文が選択制の大学の学部は以前よりも増えてきています。ただ、大学院としては卒業論文を求められないが、大学の先生が卒業論文の内容について聞く場合があります(すなわち、大学の先生は院生になるなら卒業論文は必要でしょうというスタンス)。なので、大学院に進学を考えているなら、卒業論文はなるべく書くようにしましょう。
社会人入試の方が合格しやすいのか?
→ 社会人入試だと社会経験もあり、問題意識もあるので、研究計画書は書きやすいかもしれません。卒業論文免除のところも多いですし、試験科目も免除で面接だけみたいな大学もあります。面接も現在の仕事を中心に尋ねてくれるので内容としては難しくなかったりします。ただ、大学院に入学して仕事と両立するのはめちゃくちゃハードだったりします。実際に途中で挫折して退学してしまったケースもあります。
大学の学部の専門分野から日本の大学院で専門分野の変更は可能なのか?
→ これは何から何に変わるかによります。法科大学院の法曹コースだったり経営学研究科のビジネススクールとかだと大学の学部で違う専門をしていた人も多いのですが、それ以外の分野であるとやはり同じ学部で来ないと正直言うと厳しいかもしれません。というのは、大学の先生はずっと一つのことを極めてきたせいか、学生にも物事を一つ極めてきたことを求めてくるのです。あと、大学の先生は大学院を受験する際に卒業論文のことを(求める)聞くからかもしれません。
大学院の学費を安く抑えたいのだが
→大学院の学費を安く抑えるなら奨学金を使うことをお勧めします。私立大学に多いのですが大学院だと独自で奨学金をもっているところもありますし、取得率も高く、下手をすれば国立大学並みかそれ以下で大学院に通うことができます。但し、気を付けないといけないのは、こういう奨学金は入学後に大学院の掲示板にひっそりと貼られていたり、先輩に教えてもらったり、教授から誘いが来たりすることがあるので、アンテナを常に張り巡らせることが大切だったりします。あとは、公募の奨学金だと思いますが、難易度は高めです。
まとめ
→日本の大学院に行くには手順を踏めば行くことができるのですが、日本の大学院に行くには実は様々な過程があったりします。一つずつ乗り越えると、意外にも遠くない道だったりもします。ただ、大学院は学部と違って研究の強さが就職につながったりすることもありますので、大学院の説明会や研究室訪問などは積極的に利用して比較検討しましょう。また、日本の大学院に関しては修士課程までなら就職は意外に難しくないですが、博士課程までいくと就職先の選択肢が少なくなることや有期雇用になることは意識しておきましょう。それを知っている上で大学院に行くのはありです。大学院には社会人入試という枠組みもありますが、入学後に仕事の両立が大変だったりするので、勤めている場所によっては厳しいかもしれません。
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