みなさん こんにちは
最近、生徒をみていると楽な方向に楽な方向に流される傾向が強くなってきています。私の勤務している学校には大学受験や学部を決めるのがしんどいから短大や専門学校でいいかなと戯言を言ったりしている生徒もいます。はっきり言いますが、適切な教育を施してくれる短大や専門学校は楽ではありません。短大や専門学校に行くなら、相当な覚悟がないと後に大変なことになります。本当は、短大と専門学校ではカリキュラムや校風が違う部分がありますし、専門学校でも4年生のところもあります。今回は短大(2年)との専門学校(2年)に絞って説明しますのでご了承ください。
なぜ、短大、専門学校は相当な覚悟がないといけないのか?
学校にもよるのですが、短大とか専門学校って試験がなかったり、広告が魅力的だったりして、なんか楽しそうなイメージだったりすることもあるのですが、実は、短大、専門学校は入学後にがっつりと勉強なんてこともあり、実は卒業や就職も含めた進路決定に意外に苦戦することがあるのです。
専門分野をがっつりと勉強する
→ あまり高校ではなじみがない人が多いかもしれませんが、短大や専門学校って大学と比べると教養部分が非常に少なく、代わりに専門分野を短期間で深めていきます。短大や専門学校は実践的なので実験や実習が多いのです。なので、専門分野が嫌いだったとすると他の教養科目を取って単位をとるという融通が4年生大学より利かないのです。なので、目的もなく何となく短大、専門学校に行くと専門科目が嫌いで学校生活が地獄になってしまい学校が嫌いになり、下手をすれば退学せざるを得ないことになります。
就職活動が1年目から始まる
→ 大学生の就職活動って大学4年生になる3月から本格的に始まりますが、インターンシップだと大学3回生から始まります。この就職活動のスケジュールは実は短大や専門学校(2年制)も時期は同じなので、大学生の就職活動のスケジュールを短大や専門学校にあてはめると、短大や専門学校1回生でインターシップ、短大や専門学校2回生で就職活動に行くことになります。なので、短大や専門学校に入学するとすぐに就職活動モードになり、短大や専門学校で青春生活を満喫している余裕もなくあっという間にインターンシップになってしまい、就職活動が始まります。
人気企業に行くことができるのはごくわずか
→私立の専門学校に多いのですが、人気企業に就職とかかかれた広告を見るかもしれません。ただ、人気企業に行くことができるのは実際のところわずかであるならましなのですが、5年に1回しか内定がとれないなんてことも平気であるのです。しかも、こういった人気企業に行くことができる学生って実は入学前から学力が高く実践や実績がしっかりと積まれていることも多々あるのです。あとは特待生だったりすることもあります。なので、人気企業に行くことは普通の人にとっては至難の業と言っても過言ではありません。
実は就職厳しいこともある
→これは会社や職種によって違いますし、会社の考え方によるのですが、短大(2年)との専門学校(2年)は4年制大学卒業とみなされるよりもむしろ高校卒業程度に近い方向で会社側から捉えられることがあります。4年制大学の大学生がライバルになると学歴の差で負けてしまい就職活動で内定が出にくいこともあります。なので、就職活動で苦戦してしまうこともあります。ただ、美容師などの専門性が必要な場合には4年制大学の大学生は逆に就職活動が難しかったりします。
4年制大学に編入するならしっかりと勉強しないといけない
→ 就職活動よりも大変さはましですが、それでも、それなりに人気で偏差値のそこそこある4年制大学になるとやはり勉強をしっかりとしないといけません。4年制大学でも編入の枠を設けている大学ならましなのですが、4年制大学でも欠員補充のための編入となるとどうしても競争倍率が発生してしまいます(場合にもよるが、大学一般入試より教科が少ないので勉強がしやすい)。なので、4年制大学に編入するなら、みんなが遊んでいる間にも勉強をしないといけなくなります。最近の傾向になりますが、大学が退学率抑制のために施策を打っている場合が増えていますし、実際に結果につながっているケースが増えています。その結果、4年制大学に編入は以前よりも難しくなっているのです。
どんな人に短大、専門学校(2年制)に向いているのか
→ 色々と書きましたが、誘惑に負けるタイプの人や極めるものを決めていない人は残念ながら短大、専門学校(2年制)には向いていません。だったら、どんな人が短大、専門学校(2年制)に向いているのかについて書いてみました。
家計的に厳しいが、勉強する気があり何と短期間で短大か専門学校を卒業したい人
→ 兄弟が多かったり、社会情勢が不安定のため家庭の収入が下がってしまったり、保護者の方が病気になってしまったために看護をしないといけない場合があり、できる限り学費が安く、短期間で、手に職をつけたい場合があります。その時には、短大、専門学校(2年制)が向いています。短大、専門学校(2年制)によっては夜間の時間に授業が開講している場合もあるので、1日のスケジュールを柔軟に考えることもできます。
一度大学を卒業したが、他の分野の勉強を短期間でしたい
→ 最近、リカレント教育(学びなおし)で新たなスキルを身に着けたいけど、4年間通うのはどうかなという人向けには短大か専門学校
大学入試には不合格だったが、編入試験で偏差値の高い有名大学に行きたい
→ 大学入試には不合格にはなったが浪人したくない人の場合には短大・専門学校に行くことをお勧めします。というのは、編入試験は科目数が少なく、受験者も大学入試よりも少なかったりするので偏差値の高い有名大学にすんなり入ることができます。ただ、気を付けないといけないのは、大学によっては編入試験は欠員補充の場合があり、学部によっては欠員補充がなかったりするのです。なので、タイミングも大事だったりします。
専門を極めたい人
→これは専門学校のほうが当てはまる可能性があるのですが、美容師、料理人などになる専門的な事って大学ではなかなか学べる学校が少なかったりします。このような業界はキャリアアップを考えると若い年代で早く業界に入る方がよかったりすることもあります。
まとめ
→短大、専門学校は専門を極めたり、短期間で学費を極力安く抑えたりする必要があれば非常にお買い得です。ただ、学生生活を楽しみたいや楽したいという安易な理由で大学に入学することは後に後悔を生んでしまう可能性があるので短大、専門学校に進学することをお勧めしません。就職活動に関しては厳しいこともありますが、それも会社によって全然考え方も違いますので、自分がやっていけるフィールドを見つけてきましょう。そのためには、失敗を恐れずに行動が大切です。
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